【サウンド】
OPの曲が好きです。EDの曲も好きです。どちらも雰囲気のあるイイ曲ですね。ED曲も他の曲もイイです。あと声優さんたちも熱演されてます。中でもマイケルとガビィの声をきちんと演じ分けてる東城さんがすごいと思いました。
【グラフィック】
いいですね。キャラの表情がすごく豊富。公式サイトによると、眉、ポーズ、目それぞれの組み合わせで。マイケルの通常ポーズだけで500種類くらいの表情差分になるそうな…。脱帽です。それにマイケルとガブリエルの双子がきちんと表情で描き分けられてるのがすごいと思いました。それから背景もきれいです。ゲームの背景って、かっちり描きすぎて作り物っぽくなってしまってるのも見るんですが、このゲームは壁のペンキ?の塗りむらとか、天井の梁の木目のゆがみとかまで描いてあるのがすごい。スチルもきれいです。萌え満載。
【システム】
快適の一言。バックログもあるし、セーブ場所もたくさん。アイコン表示できるので、誰の攻略中かわかるし、最後にセーブしたところには「NEW」マークが尽くし、一言メモも入れられるしで、システム的に不満はありません。あ、ボイスを保存もできます。正直今までこの機能いる?とか思ってたけど、今回初めてお世話になりました。
【シナリオ】
最高でした。「面白かった!!」と手放しで絶賛できるゲームはほとんどないんですが、数少ないその一つになりました。女性向けゲームではたぶん二本目です。ちなみに一本目は薔薇。でもキャラ的な萌えは薔薇よりも上だったので、どっちがより好きかと言われれば神学校の方が上ですね。
ゲームはシナリオを一番重視するんですが、明らかな矛盾点や突込みどころがあったり、個別ルートに入ってからの展開が急すぎたり、個別ルートとは名ばかりの、キャラが変わっても話の流れや台詞がまったく一緒でちょっと語尾が違うだけ、という消化不良なものも多いので、久しぶりに心から満足できるゲームに出会えて、本当にうれしいです。どこがすごいか、というともう本当にいろいろありすぎるんですが、その中でも思いついたものを書いていきます。
【演出】
これまたすばらしい。見せ方が非常にうまいです。
ホラー的な演出もありますが、どれも秀逸。・笑い声、走り回る音などのSEの入れ方も秀逸で怖いくらい。ついでに言うなら、声優さんの演じる声すらも演出の一つなのかと感じ入りました。いくつかのBADEDに共通してますけど、悲劇が起こるのを見せるんじゃなくバフォメットの画像+笑い声という引きの見せ方がうまいなーと思いました。素直に結末見せられるのよりも怖いです。
【雑感】
当初の発売予定日が3/18(プレス工場が被災して、急遽海外プレスに切り替えた影響で3/30に発売が延期されました)、体験版が公開されたのが3/11でした。土日月と交通網の乱れとかいろいろあって体験版をプレイしていたのですが、冒頭からマイケルの両親と妹が殺されて…って言う流れはあらすじで知っていましたが、そのときの私の心情的にプレイしてるのが精神的にきつかったです。(なにせ東日本大震災の翌日)そのときすでに公式にて予約注文した後だったので、早まったかな、今なら予約キャンセルできるかな…と思ったりもしました。でも体験版のニールのたばこイベントは萌えたし、公式サイトのグラフィックで確認できるレオニードルートも期待できそうだったので、そのままGO!発売が年度末になってしまったので、仕事が忙しくてなかなかプレイ時間が取れなかったことと、体験版で一度見た部分はすすみが遅かったんで、最初のセシルルートは一週間ほどかかりましたが、その後は早かったです。
私がゲームで一番重視するのはシナリオですが、シナリオだけよくても他がいまいちだったらいいゲームとは言えないわけで。そういう意味では神学校はシナリオ、システム、グラフィック、サウンド、そして演出まで全てがハイクオリティで丁寧に作られたすばらしいゲームだと思います。正直どれだけ絶賛しても、まだ足りないと思えるくらいです。このゲームをプレイすることができて本当によかった、こんなすばらしいゲームを生み出してくれたスタッフさんたちには声を大にして「ありがとう!!」と叫びたいです。願わくば派生を…。FD出してください!!
攻略順はセシル→ニール→レオニール→オーガスト→ガブリエル
オーガストは三人のGOODEDみたらルートが開きます。ガブリエルはオーガストのGOODED見た後に攻略できます。
【個別ルート】
セシル
見た感じマイケル攻めorリバありだろうなーと予想してました。ので、最初に攻略。どちらかというと主人公受けの方が好きなんですよね。あとおいしいものは最後まで残しておきたい方なのです。ただゲームでそれをやると、2週目以降は同じ話の展開でがっくりくることも多いんですけどね。やっぱりおいしいものは最後に!ということで一番好みではないかなと思えるセシルから攻略しました。
腹黒ショタは好きですが、ただのショタにはあまり食指が動かないので…。つらい過去とかはあるけど、当初の予想をあまり裏切られないキャラでした。正直このルートの一番の衝撃は初回の黒ミサにて秘密結社のリーダーの声を聞いたときでしょうか…。雑誌とか見てれば違ったのかもしれないけど、このときまでは秘密結社のリーダー=校長だと思ってました。リーダーと比べれば、校長は小物もいいところでしたが…。しかし、予言の撤回を求めたときのルシフェルの「やだね」は何度聞いてもイイ。あ、これセシルルートの話でした…(笑)
ニール
体験版のたばこスチルでいいかも?と思っていたので、レオニードとどちらを先に攻略するかで迷いに迷う。(基本的に好きそうなキャラほど後回しにするので)でもレオニードは公式サイトのスチルでの期待度が高かったので、先にニールを。結果、期待以上。ニールかっこいい!!!正直それ以外の言葉が出てこない。いい加減なようでいて、しっかり大人なんですよね。大人の包容力がたまりません。マイケルの気持ちを知って遠ざけようとするところとか、でも結局遠ざけられないところとか、ドツボですね。最初は反発してたマイケルがどんどん素直になって行くのが本当にかわいかった。これだけ素直に慕われたら、ニールじゃなくてもほだされるってもんですね。しかしニールもリバだとは思わなかった。と言うか、やり方を知らないくせに攻めに回ろうとするマイケルはかなり無謀だと思うwニール受けはほほえましくて、つい笑っちゃいました。ところでこのあたりから、ガビィは実在の人なのかっていうのが気になりました。いや、いくら双子でもそんなところまで言わないんじゃない?って感じのことをガビィが知っていたり、突然声だけ響いてきたりするからね…。
レオニード
美形さん。見た目は一番好みかなと思いつつ、堅物&表情が少ない系のキャラはどちらかというと苦手なので、「鉄壁の総監督生」というあおりそのままのキャラじゃないといいなーと思ってました。でも、予想を裏切る可愛さに萌え転がりました。
好きな台詞はいくつもありますが、「一つ秘密を教えてやろう、私に信仰心はない」というのが一番かもしれません。マイケルに殺されそうになってるのに「気分がいい」といってうれしそうにしてるのも可愛かったです。レオニードを殺すよりも自分が死ぬ方が…って考えてるマイケルに、「それだけはやめてくれ。アグネスよりもひどい裏切りだ」って言うとことも大好きです。ニールもすごくイイと思ったけど、レオニードもすごくイイ!!ずぼらで不器用なところとか、片づけできないところとか、すごくかわいかったです。尊大なのかと思えば素直になれないところとか、そのくせ拗ねるところとか、もうかわいくて仕方ない。非常に萌えました。
レオニードが冷たそうな外見に反して温かいと描写されているのに対して、オーガストは冷たいっていうのが対照的だなーっておもいました。
オーガスト
一週目、セシルを攻略したときから一番攻略したかったキャラ。三人攻略したら、ルートが開いたっぽい。アスタロトはルシフェルの正体を知っていたのかとか、どこまでの関係だったのかとか、これまで抱いていた疑問に答えが与えられたルート。
なぜか一番最初の黒ミサで、ルシフェルの声を聞いて「あ、オーガストだ」って思ってから俄然気になるキャラになりました。(実際は聞き間違いですが…)二人で生きていく終わり方もほしかったなーと思ったんですが、それだとコンシューマverの薔薇の先生EDと似た感じになっちゃいますね…。
オーガスト的にはハッピーなルートなんだろうなーっておもいます。精神が死ぬことで、願っていた死は得られたわけだしね。ただ二人で毒杯をあおるところで、本当に二人で死ねるのか、片方だけ生き残るんじゃ…と思ったのはまさに大当たりでした。たぶんだけどオーガストはマイケルが一緒に死んでくれると言ったことだけで満足で、本当は殺すつもりがなかったんじゃないかと思いました。死を願いつつも死ねなかったオーガストにとっては、これが一番の解決策だったんでしょうけど、プレイヤーとしてはラブラブしてるオーガストとマイケルも見たかったです。というか、二人の間に愛情が感じられないのが悲しい。かなりゆがんでいるけど、オーガスト→マイケルは愛情があると思うんですが、マイケル→オーガストが愛情だったのか?っていわれると考えてしまう。愛情に端を発する心中ルートでもあればよかったのに。
悪魔の予言のオーガストが自分を殺しに来たマイケルに対してすごくうれしそうなのが印象的でした。「死に至るまで熱烈にルシフェルに愛される」という予言をしたアベル同様に、ずっと執着していたマイケルに愛された上で殺されたかったんだろうなぁと思います。自分を救ってくれると思ったからマイケルを愛したのか、愛したからマイケルに救ってほしかったのか。前者な気がします。
公式特典「神ともにいませば」のオーガストは本当に魅力たっぷりで、そばにこんな人がいたらラザラスじゃなくても誰でも惚れる!!って思いました。だからこそ、彼の変貌が悲しいです。
薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲クは、コンシューマー移植の際に真EDとも言うべきものが追加されましたけど、ああいう感じのEDがFDなり、移植作品なりで追加されないかなーと思ってます。気が早いですが。しかし相変わらず、私病んでるキャラ好きですな…。
ガブリエル
一週目だったセシルルートの後半からガビィの存在に?と思うようになって、二週目のニールルートでそれが確信に変わりました。実体じゃないんだろうな、と思いつつも「ガビィがそう言ってくれるならうれしい」的なことを言うセシルの存在が不可解だったのですが、すべての謎が解けました。セシルはガビィのことを知っていたんですね。マイケルの親友だもんね。謎が残った?と思ったダニエルの予言についても最後に明かされてますしね。友達の力を借りて乗り越えるっていう展開だし、ルート的にはこれが真相ルートであり、真ルートなのかな?って感じです。
このルートのHシーンはHそのものというよりは神聖な感じで何かの儀式のようだと思いました。ある意味オーガストの対極にいるキャラ。
2011/04/17
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